続・耽美

6歳くらいの頃、西洋の有名どころの大規模な美術展に行き、そこでギュスターブ・モローの「出現」という絵に惚れました。
絵の意味は分かっていなかったのですが、これよく考えると生首がテーマなのです。 → モロー@出現
斬首とか生首とか、実際には魘されそうなくらい大の苦手なんですけど、モローにかかると美としての感情しか沸かず
見惚れてしまったりします。 他には、色んな作家のユーディットをテーマにした絵を見るのも好きです。
ユーディットとは、旧約聖書に出てくる美女で、祖国を救う為に敵陣に乗り込み敵国の大将を誘惑して首を切り取り
自国を勝利に導いた英雄。 → クラナッハのユーディット





そして本日、NHK−BSにて木原敏江の特集。
摩利と新吾―ヴェッテンベルク・バンカランゲン (第8巻) (白泉社文庫)  青頭巾 (小学館文庫―夢の碑)  渕となりぬ (前編) 小学館文庫―夢の碑
摩利と新吾というよりは、夢の碑のほうの紹介が多かったのですが、木原氏の詩的に美しい絵の表現はモローの出現に
影響を受け触発されてこその作品らしい。 ああ。なるほど。 夢の碑においては、何度か斬首シーンがありました!
摩利と新吾にしても、夢の碑にしても、やはり何年も読んで無かったのですが、知らない筈の古い時代の懐かしい記憶を
甘く切なく語るという意味では、読者を即座に夢の異世界へ旅立たせる素晴らしい作品だったのだなぁ・・・と再認識。
あと、自分の耽美趣味は既に6歳の頃には完成されてたんだな・・・と( ̄ー ̄;





というわけで、少女漫画通にしか分からない、二日に渡るマニアックな感想は本日を持って終了と致しますw