無声映画に嵌る(3) カリガリ博士

カリガリ博士【淀川長治解説映像付き】/ヴェルナー・クラウス[DVD]【返品種別A】
ドイツ 1920年公開。 
製作年代を考えると、その斬新というか未来的な舞台セット・演出に驚愕させられる。
日本での公開は大正時代。 てことは、もしかすると夢野久作も見たんじゃないだろうか?と。
ドグラマグラは、かなり影響を受けているというか、似ている気がしました。 
(が、人間の考え出す事は、発明でも芸術でも世界的に似通っているだけ?かもしれないので、これはあくまでも個人的見解)




あと、千と千尋の神隠し異世界に迷い込んだ際の街並みも、原点はこの映画の手法っぽい。
そして、この陰鬱で怪しい展開を見ていると、ふとアドルフ・ヒトラーの事が思い浮かんだ。
と言っても、特に独裁者だとかっていう話では全く無いのですが、見終えた後にカリガリ博士のウィキを見てみたら、
やはりヒトラーカリガリ博士の関わりに対する考察・論争が昔からあったようで、気のせいでは無かったのだな!と妙に納得。

それと以前にも書きましたが、山岸凉子サイトの管理人氏が、「かなり山岸作品の世界観にも通じる!」と仰っていて、
見始めはよく分からなかったのですが、終わって見ると、あー!なんか、「眠れる森の・・・」「スフィンクス」「化野の・・・」等、
覚めない悪夢系は確かに影響受けてる?というか、確かに同系な気はしました。




ところで、無声映画の魅力は数少ない説明の字幕から想像力を膨らませる!所だと思うのですが、カリガリ博士に関しては
当時としては珍しい、複雑怪奇なミステリー仕立てなもんで、実は1回見ただけでは話の6〜7割くらいしか理解してなかった。
というのも、見終えた後にウィキで粗筋を読んだら、
「え? 本来は、こんな細かい設定、展開、ストーリーだったんかい!?」と軽くショックを受けるw
更にウィキを見ると、大正期に公開された時は、弁士・徳川夢声の解説付だったそうで、なるほどそれなら分かりやすいよな。
つうわけで、大正・昭和初期の映画館にタイムスリップしたいぜ。



ちなみに、最近嵌りまくっている早川雪洲を検索していたら、
ルドルフ・ヴァレンチノに辿りつき・・・
そして、目覚めつつあったりする今日この頃\(^o^)/



だから、雪洲にしても、ヴァレンチノにしても、DVDはおろか、
ビデオ化だってほとんどされてないんだよ_| ̄|○
こうやって、伝説の俳優への想いが募って・・・しにたひ(ノ∀`)w