時を越えた古本

先日ご紹介の、萩尾望都ストロベリーフィールズ、運良くネット古書店で入手。 しかも予想外の初版発行ヽ(゚∀゚)ノ
定価680円が1000円だから良心的かと。 某マソダラケとか、5000円とかだしな。 
時代的に考えて、再出版するとなると1900円くらいはしそうな感じだし。
というわけで、漫画だと思い込んでいた番外編は絵本のような感じで展開。
ユーリ転校後の近況を知れて、フィクションなのに、ほんの数行でしか記してないのに「ああ。元気でやってるんだな・・・」
ジーンときたり、精神が格段に成長し良い意味で別人に変貌を遂げた心優しきエーリクに涙し、オスカーなんてもう完全に
大人の男じゃないか!?みたいな驚きと感動。

その他は、同じく絵本テイストの詩画集、対談、エッセイ、作者の幼少時の写真(これは珍しい!)
萩尾先生の眉間の仏像のごときホクロ、幼少時にもありますが今ほど大きくなくて、それほど目立たないのが意外だったり。
イギリスに数ヶ月間ホームステイしていた話、英国の文化・習慣などの話も興味深いし、今後の日本漫画界がベルサイユのばら
ヒット後、どういう方向に転換を遂げるのか?的な推察が面白い(75年前後の話なので)
あと、この本の再販を拒んでいる理由がちょっと分かったような気もした。
というのも、エッセイが全体的に愚痴っぽい。
当時まだ先生、20代後半(!)だし、ストーカーテイストなファンが多かったようで、どうもかなり精神的にお疲れの模様で、
今の萩尾センセなら絶対に書かないんじゃないかなぁ?とちょっと思った。
しかし、まだ20代の少女の面影残る女性漫画家が、ちゃんとベレー帽をかぶっているのには心意気を感じました(´∀`*)w