高貴な人々も大変だ

やんごとなき姫君たちのトイレ (角川文庫)


図書館本、「やんごとなき姫君たちのトイレ」読了。
前半はトイレにまつわる話で後半は、洋服・靴・足などがテーマ。
しっかし、中世時代つうのはワケのわからん迷信めいた説がまことしやかに流れて、命に関わるぜ;
ルイ14世など、傍若無人・贅沢三昧でよろしくないイメージだけども、ある医者が 『歯を全部抜かないと体に良くない!』
と言ったので、麻酔無しで良い歯まで全部抜いたとか(汗
そうすると、物が噛めない→消化不良→便秘→年中下剤を服用→一日中トイレに駆け込む というような生活をしていたらしい。
贅沢三昧で民衆を貧困に追い遣った王として有名ですが、案外こういう部分で制裁?を受けているのだろうか。
あと、印象深い人物として、古代ローマのエラガバルスという皇帝。
薔薇好きが高じて、薔薇の花で罪人を窒息死処刑!?を行った人らしい。何者だ。
で、17歳で死亡という記述に、27歳の誤植では?と思ったのでぐぐって見たところ・・・本当に17・8歳で暗殺されているようで。
ま、こんな一生じゃ殺されても仕方ないか・・・・→ エラガバス帝の生涯
萩尾望都の「偽王」思い出したよ。






またある時代、女性の足はバスト・ヒップ以上に出してはならぬ物だったようで、落馬して馬に足が絡まって引きずられた王妃を
助けるために仕方なく足を触った家来が、その後何年も投獄されたとか。 ありえねぇにも程がある。
靴を脱いで部屋に上がるというのは、性的な事と結びついているという発想もあるらしい。
ゆえに、足フェチなる男子がいても不思議で無いのかね?と思ったり。 某、笹熊氏は必読図書かもしれない(・∀・)
あと、イギリスのガーター勲章が、ストッキングを留めるガーターが由来というのも驚いた。
ガーターを落とすは、下着を人前で落とすことと同じ!といった時代に、妃が落としたガーターを、果敢にクールに拾い上げた
事からの由来だったとは。 一人トリビア連打中。






さて、やんごとなきは、シリーズ本なんですな。 
やんごとなき姫君の秘め事・饗宴・寝室・結婚と続いているようなので、そのうち読もう。
あと、関係ないがこの「姫君たちのトイレ」初版発行を借りて来ているのですが、あるページに誰かが赤丸をつけて訂正書きを
している。 なんだ?と思ってよく見ると・・・熊本城のトイレ〜という記述が誤植で「態本城」になっているのだw
確かに、訂正書きをせずにはいられない気はするwww

血の伯爵夫人 エリザベート・バートリ (PHP文庫)

著者の桐生操、中学時代に血の伯爵夫人エリザベート・バートリを読んだことがある。
自分が持っているのは、青池保子が表紙を描いており、一石二鳥に愛読書だった。
がしかし、自分は元々この手の残酷逸話は激しく苦手。 しばらくうなされた(欝) では、なぜ読んだか?  
はい。べるばら番外編・黒衣の伯爵夫人のモデルとなった人物だったから_| ̄|○
いやはや、黒衣の伯爵夫人なんて可愛いもんです。 
なんで、人はここまで残酷になれるのか?と、理解の範疇を超えているような恐ろしさ。
ま、それはさておき、桐生氏は謎めいた作家で、文章はさらさらと流れるように読みやすいので好きな作家なのであります。