18禁本?

悪魔の花嫁(デイモスのはなよめ)  
1話完結で、オムニバス形式。 1巻につき、5話程収録。
ギリシャ神話の、デイモスとヴィーナス兄妹から始まり、世界の色んな時代が舞台。
  (日本の時代劇もあり、八百屋お七を知ったのも、この漫画が最初だったかもしれない)
恐怖・不条理漫画。 基本的に、全く救いが無い展開。 リアル百物語?
ワシは、ホラー映画とか非常に苦手なんですが・・・この漫画だけは何度も何度も読んだ。
血がドバーっとかそういう怖さじゃなくて、精神的恐怖。

世の中には、ハッピーエンドが多い。 それはそれで好きです。 
しかしそれは、良くも悪くも現実逃避で、夢は醒め・・・的な意味で否定的に思うことがある。年取ったせいかね。
そんな自分が心底、この漫画は凄い・・・と、最近あらためて感心・感動・慟哭(!)しているのでございます。
人間の汚い欲望や、悲劇さを見事に表現しているので、人生において一度は読むべき本だと思います。 
そうすれば、人とはこういうものだ・・・世界とは残酷なものだ・・・と、悟りが拓ける気がするのです。
しかし悪い面だけでなく、どす黒い感情を見せ付けられる事によって逆に教えられる事も多く、人に優しく出来るんじゃないか?
という良い側面もあると、個人的に考えます。 猫田文部省推薦図書(・∀・)b
ちゅうわけで、文庫で買い直したので、これは舎弟に送りつけようと思って荷造りの途中に撮影。
舎弟に人生の不条理さと、その中にある思いやり?を学ばせようと思ってだな。←ほんとか?w




とか言いつつ、この本の発行年月日を確認してみると、全15巻のうち12巻までを、小学校6年生迄に読んでいた事が判明。
イケマセン! そりゃイケマセン!!! ある意味、18禁本ですよ( ;゜Д゜)!!w
小学校時代に、こんな恐ろしい人間の負の縮図を読み込んだら・・・・やばいって_| ̄|○ ←完全手遅れ廃人w




ちなみに、12巻の表紙(画像右下)のイラストが一番好きでした。
ハーメルンの笛吹き男という物の存在を知ったのも、この漫画が最初でしたな。
あと改めて読み直してみると、ヒロイン美奈子の性格・雰囲気が、しょこたん にソックリだと感じました!?
悪魔も惚れる、優しくて完璧な美少女なんだけど、純粋すぎるがゆえに鈍感で、不幸を招いてしまう様が・・・
とか言ったら怒られるかな(・∀・;w




作画、あしべゆうほ。 原作、池田悦子。 
この池田悦子氏、池田理代子作画の漫画でも「妖子」という名作ホラーを提供しており、物凄い想像力を持った、
人間観察のプロ、天才だと思います。
その割に、知名度や情報が非常に少ないのが、あまりにも不思議。
今、誰よりもお会いしてみたい&尊敬している謎の作家。