クリムト展


昨日と話が前後しましたが、
クリムト、シーレ、ウィーン世紀末展に行ってきました。
先日行った、分館開催のロートレック展と連動企画なのかな。
思えば、クリムトって実際には見たこと無いかも?と言う事で出向いた訳ですが、
「あり? クリムトコーナーこれで終了Σ(゚Å゚)!?」 みたいな。 展覧会全体の1〜2割しか無い・・・
まぁでも、クリムトと言えば右のような絵のイメージしかありませんでしたが、今回は古典的で耽美な油絵が
多かったので、個人的には大変見ごたえがありました。



あと、クリムトの弟も画家で大変美しい絵を描いておりました。
男性の方がキリスト様ちっくなので、聖書をテーマにしているのかな?と思ったら・・・



エルンスト・クリムト作 「宝石商」  



ほ、宝石商?! 割と現実的な絵なんですね。
でも、女性の方もやはり聖人か、皇族みたいな雰囲気で妙に耽美な絵なんですが、
後ろの模様が商売の神様であるヘルメスが持ってる蛇に剣なので、やはり商売が
テーマなんだなぁ。
ただ、このクリムト弟は、28歳で亡くなったそうで、もっと長生きしたら、
兄と同じように活躍出来ただろうに・・・と残念無念。




さて、クリムト兄に話は戻ります。
個人的に一番気に入ったのが、この一枚! 
19世紀末、20世紀初頭とは思えないような耽美な中世絵画風な所が素敵です♪


グスタフ・クリムト作 「寓 話」 


イソップ寓話集がテーマらしい。
実は、この話全く知りませんで、同行の知人が子供の頃に好きなお話だったと言う事で、
身振り手振りで、あらすじを語って聞かせて貰えて助かった!
(知人=キツネの悲惨な顔真似が上手すぎてワロたw)



帰って来てから再度ぐぐって、実は2話の別々の話を1枚にまとめた物だとも判明。
「キツネとツルのご馳走」と「ライオンとネズミ」 
真ん中の女性は、クリムトの理想の女神を追加したのかな?


   
★ある日、意地悪な狐が平たい皿で鶴にご馳走を振舞おうとするも、鶴のクチバシでは食べる事が出来ない。
 後日、鶴が「先日はご馳走をありがとう、今度は私がご馳走するからいらっしゃい」と言って、訪れた狐に細長い口の壷に入れた肉を差し出す。
 狐はクチバシがないのでそれを食べられない。それを見ながら鶴はおいしそうにクチバシで中の肉をつまんで食べる。

 教訓=他人を傷つけた者は、いつか自分も同じように傷つけられる。
   
★ある日、ライオンが寝ていると子ネズミがその上で飛び跳ねて遊び始めました。
 すぐにライオンは目を覚まし、大きな手で子ネズミを押さえつけ、大口を開けて今にも飲み込もうとしました。
 ネズミは泣き叫びながら言いました。「どうかお助けください。このご恩は絶対に忘れません。私にだっていつかあなたに恩返しができる筈です」

 ライオンはこの言葉を片腹痛く思いましたが、手を持ち上げて子ネズミを放してやりました。
 ある日猟師達が王様へ差し出すため、生け捕りにしたライオンを木に吊していました。
 その時、ネズミが通りかかり、ライオンの窮地を目にすると、すぐに駆け上がりライオンを縛っていたロープをかみ切ってやりました。

 教訓=小さい友人が偉大な友人になることもある。 


なるほど。 今更ですが、大変勉強になりました。
ちなみに、鶴が差し出した肉は、この絵では「カエル」として描かれていました。
というわけで、イソップ童話は実家に本があったと思うので、機会があれば一度調べてみようと思います。
絵画を堪能するには、キリスト教ギリシャ神話を極めんといかん!とは常々思ってましたが、イソップ@童話も追加ということで。