新刊

百鬼夜行抄 (14) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)


ここ数年、中だるみ的な印象がありましたが、今回の14巻は秀逸。




  「番人の口笛」
に於いての石田三郎の扱い方が実に良いと思いました。
ワタクシ、今流行りの黄泉がえりとか、いま、会いにゆきます的な、一時とは言え死者が甦る話が苦手である。
というのは、自分の願望の裏返し的気持ちなんですな。 
どうしても、なんとしても、どんなことをしても、甦って欲しい人がいます。
ワタシが生まれる前に他界した人なので、会った事は無いのですが、その人が甦ってくれるなら自分の命は無かった事
になってもいい!!とさえ思っているので、あの手の映画を見ていると辛くなってくる訳ですな。



ま、そんな理由があるワタシの心を納得させるような展開が心地よく。
今後、三郎さんが箱庭に帰ってしまっても、現世に戻ってきても、きっとどっちでも納得出来るような気が。




  「天上の大将」
尾白と尾黒の昔の話。 これは、今までに無い展開で面白かった。
しかし、歳を重ねると本当に過去の事が曖昧になるってのは、最近実感している。
過去に実際に有ったことか、夢で見たことか、最近その境目が曖昧になっているので、人事?では無かったり(汗
というわけで、泣いていた双子はその後どうなったのか気になる・・・
今市子作品は、このようにいきなり終了してそのまま・・・という展開が多い所がちと消化不良感はありますが。




  「介添人」
飯嶋蝸牛の若い頃の話は、無条件に好きだ。
しかし、篤志の存在・設定、3回ほど読み直してやっと理解できた_| ̄|○
話を難解にしている割には、説明不足だからなぁ・・・と文句言いつつ、やっぱり好きなのよねw