絵本の話 その2

お気に入りの絵本、おやゆび姫。
これもまた緻密な絵が非常にお気に入りの一冊で大切にしていたのですが、最近になってこの本は母が自宅前のゴミ収集所から
拾ってきた本と判明Σ( ̄ロ ̄!?なんですとーーーー!
自宅の塀の前が三叉路ということで、ゴミ回収場所であった。
良い方向に考えれば、普通はゴミ袋に入れて捨ててある筈なので、誰か要る人がいればご自由に持ってって!という意味をこめて近所の方が、
捨てて置いていたのであろう。と、勝手に推測w
つい、物を拾う、いや、リサイクル万歳癖は遺伝か(・∀・;?w ←過去に、本棚2つ、カーペット2枚拾った人w

で、まず1ページめの、おやゆび姫のお母さんの顔がなんとも柔和で好きだ。
子供時代の年に1回あるかないか?と言ったら、ぶん殴られるかもしれんが、優しい時のうちの母に表情が似てるのよ。これがww
だから、なんだか余計親近感があってやね。



で、今回あらためてこの絵本を見ていたら、不思議なほど、おやゆび姫の正面顔が描かれていないことに気づいた。
横顔というより、後姿に近いぞこりゃ!?
というのもこの挿絵画家は、熊田千佳慕という現在97歳になる翁。
元は昆虫が大好きで、ファーブルに憧れ、動植物、特に昆虫専門の画家だそうなのです。
どうりで、このシーンの昆虫たちのリアルなことといったら!? 西洋でも、プチファーブルと呼ばれてその道では有名な方らしい。
数年前にNHKで特集されたのを見逃して地団駄を踏んでいたのですが、つい先日ニュースの中のミニコーナーで取材を受けているのを偶然発見! 
これまた絵に描いたような温厚な仙人のような方で♪ 雑草の生い茂る庭で、寄ってくる蜂をニコニコしながら眺める姿はほんと神様でした。

先日のシンデレラ同様、昭和20年代、下手すると戦前に描かれた挿絵も多いそうで。
なもんで、それほど素晴らしい挿絵画家でありながら、ほとんどが絶版状態になっており、物によっては凄げぇプレミアついとりますがな!
この親指姫しかり、かなり、というか超貴重な絵本らしいっす。 母よ・・・拾ってくれて感謝感激雨あられだ!!w
というわけで。 そうなると日本の近代、昭和の絵本界を引っ張ってきた先駆者認定。
私が幼い頃、特にこの上の鳥の絵のシーンが好きでした。 昆虫に意地悪されて孤独な姫を元気づけてくれる鳥たち。
シンデレラより、感情移入という意味ではコチラのほうが共感できる・・・ような気がしてました。

で、この絵本。 私があまりに気に入っているので、母がカセットテープに朗読したものを録音して、好きな時にいつも聞いてました。
で、そこは昔の録音なので、母が読んでる横で私が一応黙って聞いていたんだけども、ついこのツバメのシーンに差し掛かると、
「ツバメの尻尾部分に藁がかかってないので、寒そうで心配! もっとちゃんとかけてあげて!おやゆび姫!」
という趣旨の幼い声(2〜3歳時)が一緒に録音されておりましたw ←自分で言うのも何だが、信じられんような可愛い声なのよ、これが(爆)

オチは知ってても、毎回ツバメの容態は心配でしたが、このシーンで元気に飛んでいるので一安心というわけで。
躍動感ある飛びっぷりが見ている方も元気になれます。
この絵本においては、鳥が一番好きだな。 鳥万歳。 鳥命。

で、正面顔というとネズミのおばさんに助けられた時と、ラストシーンであるこの絵だけ。
これは現在の感想ですが・・・あまり人の顔は得意じゃないと見た。
ていうかですね、おやゆび姫ってこの絵本しか読んだことが無いのでよく分からんのですが、最後、楽園の王子さまと結婚?だと
思うのですが、この絵本によると昆虫(のような)羽根が生えて飛んでますよね?
これも現在の感想ですが、飛んで暮らしているのはちょっと違和感あるというか何者やねん!?みたいなw
・・・いやでも、そもそも親指の大きさの少女が、普通のお母さんに育てられてるってところからして、尋常じゃないわなww