纏足と童話の関係

纏足の靴―小さな足の文化史
纏足の靴 小さな足の文化史


図書館本。
靴フェチの傾向にあるワシですが、さすがに纏足には萌えません・・・が、非常に気になる分野なので借りてみた。
中国から日本は色んな文化を取り入れましたが、宦官纏足だけは普及しなかったと書かれておりました。
てか、どっちもワシ的(日本人的?いや世界的に見ても)に有り得ないもんなぁ。 




まずこの本を読んで一番驚いたのが纏足とシンデレラの関係。(そういや、共通するのは小さい足(靴)だわ・・・と今更ながら衝撃) 
唐の時代というから、1500年程前には既にシンデレラの原型的な物語が完成していたらしい。→葉限 中国版シンデレラ
双方の話に共通するのは、継母、いじめ、パーティに出て→小さな靴を落とす、王が探す、結婚、お姫様。 
ただ、ちょっと違うのは不思議な魚が出てくるところか。 ああ。これはシンデレラで言うところの魔法使いか!
あと、子宝祈願とか、しかし欲を出すと破滅するとか、シンデレラよりも波乱に満ちた展開ですな。
んで若干、継母の末路がシンデレラと白雪姫が混じっている気もしないではない。
という訳で、結局のところ女は足が小さいのが美なんか?! 謎すぐる。





しかし、一生を通じて当時の中国の女性は足に命をかけているといって過言でない。
◆纏足=良い縁談、美の絶対条件。 
◆結婚式では、特注の白い纏足靴。
◆お葬式用の靴は、一見濃紺なのだけど足の裏側に天国に続く蓮の花の刺繍などが施されている。
◆願掛け用の靴は、願い事を文字刺繍して飾って置いておく。
◆子供が生まれたら、干支型の靴を作る。(豚が可愛いかった)
◆女性同士の友情の証や、嫁姑の関係を保つ為に、手作りの靴を贈り合う。
◆老年に差し掛かると、自分が死んだ時用の靴を作り始める。 

こうしてみると、全て足中心に生きてますね。
てか、寝る時用の靴もあってですな。 まず布を包帯のように足に巻き、更に寝所用の靴を履いて寝る。 
つくづく、当時の中国の女に生まれなくて良かった;;;
つうのもワシは冷え性とは真逆で、冬でも足先が火照(ほて)って眠れない事があるので・・・勿論裸足です;
小学生の頃は、この火照り足がピークで、足の裏にマジ火がついてんじゃねーか?という状況で毎晩のた打ち回った末、
風呂場に駆け込み、残り水に足浸してたもんな。ひんやり〜♪
が!これをやると、余計に足が火照って地獄を見るんでやめましたが_| ̄|○←どんだけw




ちゅうわけで、纏足の恐怖はさておき、小さい足に隠された人間の美への深層心理に驚き、その凝った刺繍には
非常に感動しました。 素晴らしく美しい。 中には、猫の刺繍もあったでよ(´∀`*)
歴史の奥深さ、人間の謎めいた情熱に思わず脱帽してしまう一冊。